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2024.09.26

鮮魚情報

富山湾の宝石 ―白エビ―

今回ご紹介するのは「富山湾の宝石」として知られる「白エビ」です。

富山湾は浅いところが少なく、岸近くから急に深くなる「藍瓶(あいがめ)」と呼ばれる地形をしており、白エビ漁が成り立つのはこの藍瓶を有する富山湾だけです。

水揚げ直後の白エビは、その透明感のある淡いピンク色をした姿から、今では「富山湾の宝石」と呼ばれています。お刺身が最も知られているかと思いますが、白エビは体長が小さいため、昔は殻を剥くのに手間がかかり、もっぱら地元で出汁などとして利用されるのみでした。現在のように人気となったのは、一度冷凍することで殻を剥きやすくなり、その剥き身の美味しさに皆が気づいたからです。

その年の漁獲量にもよりますが、白エビは殻を剥くのがほとんど手作業であるため、お刺身にすると、殻付きと比べて、とても高価です。豊洲市場では、1.5万円/kgほどで取引されています。ですが、見た目も白く美しく、またとろりとしてほのかに甘みのある白エビのお刺身は一度食べてみる価値あり、です。

 

お刺身以外にも白エビは、かき揚げやてんぷらをはじめ、せんべいなどのお菓子にも加工されています。

 

白エビは4月―11月にかけて漁獲されます。弊社では旬の時期には主にタイ向けに白エビの剥き身が出荷されています。2024年は、近年まれにみる白エビの不漁で水揚げがほとんどないそうです。その原因は、1月に発生した地震により海底の地形が変わったためではないか、と調査が始まっています。

 

漁が回復しましたら、富山を代表する海の幸、白エビをぜひご賞味ください。

 

 

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