2024.03.21
鮮魚情報
「魳」はご存じですか?
寿司屋の湯吞で見かけますが、読み方がイマイチ分からない漢字ってたくさんありますよね。本日はそれらの難読漢字の中より、「魳」をピックアップして、ご紹介したいと思います。
魳と書いて、カマスと読み、その由来は大きな口が藁で作った袋の「叺(かます)」に似ていることからとか、性格が獰猛なところから「師(いくさ)」の右側を取って「魳」になったとか、諸説あります。
カマスは日本列島に広く分布しており、鹿児島県や神奈川県などでよく漁獲されます。弊社では長崎県産のものを海外向けにご案内することが多いです。
カマス1尾約250g前後
長細い顔と美しい体が特徴的なカマスは、一年に2度の旬があるため、産卵前に栄養を蓄える3~4月には「梅雨カマス」、脂がのる10~12月には「秋カマス」と呼ばれたりもします。
見た目はサンマと似ていますが、どちらかと言えば、カマスはスズキの親戚で白身魚です。
その淡白な味わいと良質な脂が人気で、さまざまな料理にも登場しており、特にカマスの塩焼きと干物が親しまれています。カマス本来の食感を堪能したい場合は、焼き霜造りがおすすめです。
皮の表面に焼き目をつけ、冷水で冷やしたあと、お好みでポン酢や醤油を垂らせば、カマスの焼き霜造りのできあがりです。実に皮の香ばしさと旨味が堪らない一品です。
桜の花びらが風と共に舞うこれからの季節は、是非カマスをご賞味ください。