2021.07.29
鮮魚情報
土用の丑の日といえば…
2021年の土用の丑の日は、7月28日です。
土用の丑の日といえば、うなぎを食べる風習が有名です。
しかし、この風習が根付いた理由については、知らない方も多いのではないでしょうか。
土用の丑の日にウナギを食べる風習の由来について
夏の土用の丑の日にウナギを食べるという風習は、江戸時代に活躍した蘭学者、
平賀源内が作り出したといわれています。
ウナギは昔から「栄養価が高く精力の付く食べ物」とされていますが、
本来ウナギの旬は冬であり、夏のウナギは身がやせて人気がありませんでした。
平賀源内は、ウナギ屋さんから「夏にもウナギを売りたい」と相談を受け、
丑の日に「う」の付くものを食べるとよいという風習にちなみ、
ウナギ屋に「本日土用の丑」と貼り紙をさせました。
そこから、夏の土用の丑の日にウナギを食べる風習が広まったとされています。
夏にウナギを食べる利点
ウナギには疲労回復に効果があるとされている、ビタミンB1が豊富に含まれています。
夏バテにより体力が落ちた体にはうってつけの食材です。
前述のよう、天然のウナギの旬は冬ですが、現在は養殖が盛んになり、
夏でも脂ののったウナギを食べられるようになりました。
これも現代まで土用の丑の日の風趣が残っている理由と言われています。
蒲焼きの調理方法の違いについて
土用の丑の日に食べるウナギと言えばうな重、蒲焼です。
地域によってどのような違いがあるのか、関東、関西の調理方法をご紹介します。
関東風:
背開き、頭を落とし、素焼きにしてから蒸し焼にする。タレはあっさり目。 “トロふわ”食感
→武士が多かった関東では、腹開きは切腹を連想させるため避けられていたといわれています。
関西風:
腹開き、頭を残したままタレ焼きにする。タレは甘味、とろみが強い。 “パリふわ”食感
→「腹を割って話す」という言葉にかけ、腹を開くようになったと言われています。
他にも地域によって、さばき方や焼き方に違いがあるようです。
今年の土用の丑の日は、文化や歴史、焼き方の違いなどを考えながら
ウナギを食べてみてはいかがでしょうか。