2024.02.07
医療ニュース
患者様のご期待に応えられるよう全力を尽くします
2023年11月上旬、全身性エリテマトーデス(SLE)の疑いがある30代後半の中国人女性Lさんより、日本での滞在中に東大病院を受診したいというお問い合わせをいただきました。
お話を伺うと、Lさんは、2022年10月に健康診断で免疫機能マーカーであるAnti-ds-DNAが上昇していることが判明。2022年12月末から微熱、倦怠感、関節痛、骨関節の違和感などの症状が現れ、さらにまぶたの腫れも少し出てきたため、在住地であるシンガポールの病院を受診したところSLE軽症と診断され、プラケニルを服用し始めたとのことです。
その後、体の倦怠感は徐々に改善していきましたが、医師からは服薬を続けるように言われていました。しかし、Lさんは自己判断で不規則な服薬を続けていました。
2023年10月に順天堂大学病院を受診。血液検査の結果は、免疫マーカーである抗ARS抗体や抗-SS-DNA抗体、肝腎機能などは正常。貧血も無いので、SLEの診断は否定されました。
SLEの診断否定は正しいのか、プラケニルを飲み続ける必要はあるのか。いくつかの疑問があるため、シンガポールへ戻る前に東大病院の医師の診断を受けたいとのお話です。
出国の3日前という状況だったので、問い合わせをした他の仲介会社には全て断られてしまい、最後の希望として我々「瀛の医療」を尋ねてきたとのことでした。
瀛の医療チームは、まずLさんのご要望を伺い、病歴、検査治療歴を確認。シンガポール病院のデータ及び順天堂大学病院受診記録をまとめて、直ちに医療情報提供書を作成しました。
そして、東京大学医科学研究所附属病院アレルギー免疫科診療科長、山本元久医師へ連絡し、出発前日の予約を取ることができました。
受診当日、山本医師は今までの医療情報と検査データに基にSLEの診断を否定。
Lさんは昨年発病の直前にIVF治療(不妊治療)を受け、短期間に多量の女性ホルモン注射歴があるため、SLEと似たような症状を引き起こしたものとの結論が出されました。そして、プラケニルの服用を中止して経過観察、3か月後に再度受診するようLさんにご説明されていました。
長い間の悩みが解消され、Lさんは一安心されたようでした。
Lさんからは感謝の言葉をいただき、3か月後の再診のために通訳とコーディネーターの手配を再度ご依頼いただきました。
皆様の健康を守るため、我々は常に歩んでまいります。