2022.10.24
医療ニュース
膵臓癌術後患者のセカンドオピニオン
2022年9月13日、ある患者様から連絡のお問い合わせを受けました。
5月に膵臓癌と診断され、すぐに膵臓切除手術を受けた後、6~8サイクルの術後補助化学療法を行う予定でしたが、酷い倦怠感と骨髄抑制など抗癌剤の副作用のため、3サイクルしか受けられず、治療を中止している状態とのことでした。
今後の治療に関して、日本の専門家の意見を伺いたいとのご連絡をいただき、板橋本社医療事業部と大連ライフサイエンス部門のスタッフが対応いたしました。
まず、患者様とご家族のご要望を確認し、すでに手術を受けた現状に併せ、日本では膵臓癌治療トップレベルの肝胆膵内科名医、順天堂大学の伊佐山浩通教授を推薦しました。そして、手術記録・病理検査報告書・画像検査などをまとめ、医療情報提供書を作成し、伊佐山先生のセカンドピニオンを予約しました。
2022年9月20日にセカンドオピニオンが実施されました。
患者様の治療に対して、中国の主治医が転移しやすい膵臓癌に対して術後積極的に化学療法を行ったことを伊佐山先生は評価しましたが、使用した抗がん剤に対して厳しい指摘があり、日本では経口抗がん剤TS-1が、膵臓癌術後化学療法の第一選択となっていることを強調されました。今まで使っていた抗癌剤を止め、副作用が少なく効果があるTS-1を服用し、術後化学療法続けることを推薦しました。
また、今後の経過観察として、検査項目と頻度(毎週1回腫瘍マーカーCA19-9とCEA;半年ごと局部CT, MRI画像検査;年に1度PET-CT検査)のコメントをいただいたことを受け、大連スタッフは国産と日本産TS-1の価格、購入方法などについて詳しく調べて患者様にご報告いたしました。
真剣に対応するスタッフ
最後に、患者側から伊佐山先生の丁寧な説明、板橋本社医療事業部のスピード対応、大連ライフサイエンス部門の柔軟な対応に対し、感謝のお言葉をいただきました。